個人でできる布の自動裁断試してみた。

これ出来たらドール服作るの楽だよね~と思ったので試してみました。

ちょいとハードル高いですが俺個人としては理想的な結果になったので満足。

私個人で1/12サイズのドール服作ってるわけですが(一応次のAK-GARDENに出る予定)、型紙書くのは効率化出来たけど、裁断も効率化出来ないかなぁ、とずっと思っておりまして。

スキャンカットだとちょっと難があるしどうにかできねーもんかしら、と探していたら見つけましたよ、レーザー加工機というちょうどいいものを!

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0.スキャンカットで自動裁断を試してみる

レーザー加工機にたどり着く前にスキャンカットの方でも自動裁断できるか実験したのでその結果も一応ご報告。

このスキャンカットですが「紙に書いた図面をスキャンしてカットデータを作る」という機能があるのでまずはこいつで型紙読み込ませて自動裁断できないか試してみました。

こんな感じのいぬさくや用フードを作ったのでこいつを裁断できないかなぁ、と思ったわけです。

んで、こんな感じの型紙を作ってみました。

左手側のものが本来の型紙、右手側の方が縫代のみにした型紙です。

スキャンカットは「紙に書いてある線をそのままカット線として認識する」ため、普通の型紙だと出来上がり線でも切っちゃうんですねぇ。

一応修正できることは出来るんですが本体についてる機能のだと修正しきれませんし、webサービスの方でもパスが思い通りにならないため修正できない、って事でアウトラインのみの型紙を洋裁CADで作ってみました。

その結果がこちら。

上のアウトラインのみの型紙読み込ませて切ったんですが、思ったよりも精度が出なかったんですよねぇ。
エッジもだるくなってますし。

ツイッターにて情報いただいたんですが、エッジがだるくなるのはカッティングマシーン特有の動きによるものではないか、との事でした。

一応これを前提にカットデータ直せばある程度エッジは出るらしいのですが、スキャンカットだとそれを実装するのは中々手間でして…

何かほかの方法ないかなぁ、と探したところ見つけましたよ、理想に限りなく近づけるマシンを!

1.レーザー加工機、FABOOL Laser Miniで自動裁断を試してみる

それがこちら、FABOOL Laser Mini

レーザー加工機で裁断できるのでは、と考えてから色々調べたんですが

1.布の裁断には出力2W以上位の方がよさそう。
2.DXF形式のファイルが使える。

何気にこの2点を満たすものがこいつしかなかったんですよね。

色んなレーザー加工機のサイトとか見たんですが、布に模様付けるなら1W台でいけるみたいなんですが、カットという事になるとそれ以上の出力が必要みたいだったので。

確かFABOOL Laser Miniのサイトでも3.5Wの方で載ってましたし。
この機械はベーシックモデルだと1.6Wなんですがオプションで3.5Wに出来るので今回はそいつを購入しましたよ。

2.のDXFファイルというのはCAD等で使われているファイル形式の事です。
実は洋裁CADってこのデータ出力できるんですよ。

図面に使われてるくらいだし、これをそのままカットデータに出来ればかなり精度出るんじゃないか?と思ったのでこいつが使える機械にしてみた次第。

2.FABOOL Laser Mini本体はこんな感じ。

デデンと鎮座、FABOOLさん。

レーザーは直視すると失明の危険がある、という事もあったので安全ケースも一緒に買ってつけてみました。

自分で作らないといけないんですけどね!

このFABOOLですが、本体もケースも基本自分で組み立てるというキット機になります。

実際に作って使ったみた感想としてはそこまで工作難易度は高くないんですが、何分どこをどうすればどうなる、という情報が非常に少ないのでこの手のものにある程度慣れてる人じゃないと難しい感じはしましたね…

また後述しますが安全ケースはメンテナンス性が非常に落ちる、という欠点があるので購入しないというのもありだと思います。
一応回避策もありますが…

そもそもこれ、ケースだけで重さ11kgとかありますしね…

3.カットデータを準備

上の型紙から縫代線以外を消した型紙を作成して、洋裁CADでDXF形式で保存してカットデータを作成しました。

洋裁CADは要素の表示・非表示を選択できるのでこういうのも作りやすいんですねぇ。

因みに現時点(2019/6/1)では洋裁CADで出力したDXFファイルをFABOOLの制御ソフトに渡すとソフトが落ちます。

じゃあできないじゃん!という話になるんですがところがどっこい、Jw-cadを通すと読めるようになるんですよ。

手順としては
1.洋裁CADで「DXFファイルで保存」を選びDXFファイルを出力
2.上記ファイルをJw-cadで読み込み、「上書き保存」を選択。
3.そのファイルをFABOOLの制御ソフト、SmartDIYs Creatorで読み込む。

この手順を踏むことで洋裁CADで出力したDXFファイルを読むことができるようになります。
なんでも「SECTION」と「ENDSEC」の数が異なる事が原因なんだそうです。

この一連の流れをツイッターでつぶやいてましたら、双方の開発者の方からコメント頂きまして今後のアップデートで対応してくださる、との事だったので今後この過程は省ける可能性がありますよ。
まさか反応貰えると思ってなかったのでかなりビックリした。

4.実際にカットしてみる!

上記のデータを実際にカットするとこんな感じ。

裏から。

レーザーで焼き切る、という特性上ちょっとだけ小さくなっちゃうんですよね。
なのでカットデータは縫代を+0.5mm位にしておいた方がちょうどいいかもしれません。

精度としてはかなりいい感じに出てるんじゃーないでしょうか。

ただここまで行くまでが非常に大変だった。

最初はレーザーヘッドが全く動かず、動くようになってからもかなりガタついてましたからねぇ…

FABOOL Laser Miniはキット機という特性上、その精度に作った人の工作技能がもろに反映されちゃうんですよね…

最初あまりにも精度出なかったんで軸の調整やらなんやらかなり時間かかりましたねぇ。
経験則としては

1.レーザーヘッドの高さは調整用アクリル板よりも高くする。
2.X・Y軸のベルトはちょっときつめ位にする。
3.タイミングプーリーが緩んでいないか常に確認。

ここら辺を注意すると精度は上がるんじゃーないかと思いますよ。

5.さらに複雑なカットを試みる

直線は問題なく切れることが分かったので、今度は曲線を試してみようって事で以前公開したピコニーモS胸用ジャケットの縫代を修正したものをもとにカットデータ作って切ってみました。

結果はこんな感じ。

割ときれいに曲線も出ますね。
これまた焼き切った分だけちょっとサイズが小さくなってはおりますが。

ただ精度がちょっと安定しない…

基本的な設定はスピード1500、パワー100、回数1と同じにしてる(ちょっといじったのもあり)んですがこのようにきれいに切れる時と切れない時の差が激しいです。

連続できるのがいけないのか、と思ったので下の2枚は続けてやったんですが綺麗に切れてるんだよなぁ…

一度動かすと軸の状態が結構変わるのでそのせいじゃないか、と思いますかねぇ。
あと安全ケースってケーブルの位置によってはヘッドがひっかかることがあるのでそれのせいなんじゃないか、という感じもします。

また可動部はネジが緩くなるのが結構早いので頻繁なメンテナンスがいるかな、という感じがしました。
テスト中って事もありますが大体2回に1回はどっかいじってますね。

因みに安全ケースを設置してしまうとサイドの可動部をいじれなくなる(主にX軸のプーリー)という欠点があるんですが、これは前面のネジを外してサイドパネルがスライドできるようにすることである程度解消されます。

セッティングがはまると仕事するけど、ズレると仕事しねぇって感じでしょうか。
使用前には一通りチェックする、という感じにした方がいい気がしますねぇ。

ただこれ、1枚当たり50秒できれるので手間が増える事を差っ引いてもかなり省力化になると思います。
更に化繊の場合熱で焼き切るというレーザー加工機の特性上、端処理しなくてもほつれないっていうのが嬉しいですね。

上の2つを縫って着せてみるとこんな感じ。

上がピコM素体、下がピコS素体です。

ピコSだとちょっとスカート丈が長いですかね…
因みにスカートの端は切りっぱなしですが、ほつれとかもないのでこれはこれでアリかなぁ、と。

結論から言うとFABOOL Laser Miniと洋裁CADを使えば1/12サイズのドール服の作成ならばかなり省力化は出来る!という事になるかと思います。

また今回はレーザー3.5Wタイプ、作業スペースは1/12だったらこれで充分って事でA4のノーマル仕様でやりましたが、薄い生地であれば恐らく1.6Wの方でも裁断できると思います(照射回数が増えると思いますが)。

オプションで作業スペースはA3位にも出来るので、1/6サイズのドール服とか作りたい、という人はそれの導入を検討してみてもいいんじゃないでしょうか。

洋裁CAD
smartDIYs(FABOOL Laserの公式さん)

それぞれの公式サイトはこちらです。
両方ともちょっと癖はありますが使いこなすと非常に便利よ。

まだ使い始めてから日が浅いので何がしか発見等あればまたご報告出来ればなぁ、と思います。
しかしこれで更にドール沼にはまっていくな…

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