半年ほど前に密かに流通し密かに消えていった1/12用の背景セットです。
今でも中国では買えますよ。
という訳で今回はCOOL MOULDより
1/12スケールジオラマセット 部屋 昔の香港Ver.
と
1/12スケールジオラマセット 台所 昔の香港Ver.
をレビューしますよ。
他に茶楼 昔の香港Ver.というものもあるんですが、こちらは手に入りませんでした。
大量の小物がついて来るのでこれ1つあればちょっと古い感じの部屋と台所が出来る、という所は魅力的ですが…価格分の価値があるかといわれると微妙。
因みに今回Amazonのリンクが1つも見つかりませんでした。
本当に国内流通したのか、これ。
1.部屋 昔の香港Ver.
箱正面はこんな感じ。
クルクルッと。
正面以外、全く飾り気のないダンボールです。
今時ここまでストレートなのは珍しい…
パカッと。
仕切りとかも一切ない、とても地球にエコなパッケージとなっております。
因みにこちら、組み立てるものそこそこありますが説明書なんてものは勿論入ってません。
箱の正面にはアドレスが載ってますが、これを入力するとタオバオ(中国のネットモール)の商品ページに飛びます。
説明書もなければ企業サイトもなく、これだけ簡易な梱包でお値段強気の15,950円!
売る気があるのか。
ざっとタオバオから購入できるサイト使って調べてみましたが、本体価格は中国でもさほど変わらないっぽいですね。
強気だなぁ…
中身こんな感じ。
部屋になる部品と小物類、という感じのものが入ってました。
床がこれで…
壁がこんな感じ。
素材は厚い木板。
これ手に持った時に結構重さがあったんですが、それも納得の厚さですね。
最初は石膏ボードでも入ってるのかと思った。
床板アップで。
隠れる部分ではあるんですが塗装が剥げてたり毛羽立ってたりとお世辞にも仕上げはいいとは言えない…
海外トイは割と良く買う方ではありますが…やっぱ中国製のはここら辺がイマイチな事が未だに割とあるんだよなぁ。
組み上げるとこんな感じ。
床に空いてる穴に壁ボードぶっ差す、という感じで作りますよ。
毎度おなじみ、1/12スケールのカスタムリリィを立たせるとこんな感じ。
割と高さもあって広いですね。
ここは素直に高評価。
ただ壁を立たせてるだけだと角とか隙間できない?と思う方もいるかと思いますがそれにも一応対策が取られてまして。
こんな感じで空いてる穴に…
付属のビスをねじ止めします。
しかしながらこれつけちゃうと解体するたびにネジの保持力が確実に弱くなるので、プラ棒ぶっ差して固定してますよ。
ここら辺はカントリーウッドガーデンのドールハウスの方が考えられてるなぁ、と思いましたねぇ。
(ダボを貫通させて固定用パーツをはめる、という構造になってるので何度でも分解可能)
割と厚さのある木板なので安定感は結構ありますね。
引き続いて付属の小物のご紹介。
これは結構数は充実してるぞ!
寝具付き2段ベッド & 折り畳みベッド
何気にこれだけ別の箱になってる2段ベッドです。
組み上げて設置。
説明書は勿論ないので箱絵を頼りに組み上げましたよ。
1/12とサイズ比較。
寝かせてみた。
ちょっと掛布団は小さいですが、ちゃんと上下つかえます。
これは真面目に良く出来てると思います。
バラで売ればいーのに。
こんな感じの折り畳み式のベッドのようなものも付属。
多分これ実物と同じギミックなんじゃないですかね。
割としっかりしてるので上にフィギュアとか乗せる事も可能。
トランプ & 麻雀セット一式
付属の小物として1/12スケールのトランプが付属します。
こんな感じのペーパークラフトになってるんですが…
袋には「OKER BRAND」の文字が。
これを出してるメーカー名とは違うんだよなぁ…
箱の柄から察するに、多分こいつだと思います。
他のメーカーのやつそのままぶっこんでるとはいいのかしらね、これ。
麻雀卓用の机と椅子。
1個最初から壊れて入ってたので直しましたよ。
設置するとこんな感じ。
椅子は1/12にちょうどいいサイズ。
これは中々良く出来てますね~とは思うんですが
期せずして同じ記事で紹介してますが。
こんな形で繋がるなんて予測してねぇもんよ。
麻雀セットはこんな感じ。
牌をランナーから切り出す感じになります。
こんな感じで牌をしまうためのケースも付属。
机に設置するとこんな感じ。
机の上に並んでる牌は一体成型パーツになってまして案外安定性は高いです。
中々良く出来てるなぁ、とは思うんですがこれも適当なメーカーのを入れてるだけなんじゃないのかな…
同じ仕様のやつが見つからなかったので、案外これはこのメーカー独自の商品かもしれませんが。
この商品、色々と小物が入ってるのは確かですが多分他のメーカーから適当に持ってきて入れてる感じなので、買う気になればバラでも買えそうな気がするんですよねぇ。
テレビ & 箪笥
レトロな感じのテレビとそれを置くための箪笥。
裏側はこんな感じ。
中が空洞で陶器みたいな感じですね。
テレビは仕上げがかなり残念。
画像修正で直せる範囲ではありますが、画面部分に塗料が飛び散ってるんですよねぇ、これ。
そういえば100均でこんな感じのミニチュアあったよーな…
その他小物色々
出所が気になりますがこんな感じのアタッシュケースと。
裏がシールになってるポスター。
その他の小物も色々と付属します。
容器は4段で分離しますし、水筒はカスタムリリィに持たせるにはちょうどいい感じ。
ここら辺はまぁいいんですが問題なのはこいつ。
名状しがたい猫のようなもの
なんだ、お前は。
塗装がとんでもなく雑だとかそもそも造型的にお前は猫なのかとか色々ありますがそれ以前にこいつ、箱絵に載ってないんですよね。
なんでこんなものが入ってるんだ…?
そんな気になる箱絵のアップはこちらです。
もしかして犬がこれになったの…?
改悪なんてレベルじゃねぇ。
気づいた方もおられるかもしれませんがこちらの商品、箱絵と入っているものが微妙に異なります。
具体的には折り畳みベッドとアタッシュケース、椅子の色が箱に載ってるのと違うんですよねぇ。
説明書ないし、企業サイトないし、商品紹介の写真には箱絵のやつ写ってるし、とかなり適当ですね…
つくづく思うが売る気あるのか。
何故か入っているピンセットと本当に何故か入っている爪切り
他の付属品としてピンセットと爪切りが付属します…何故。
ピンセットはまぁわかりますが何故爪切り。
多分切り出すものがいくつかあるのでニッパーの代わりに使ってね、って事なんだと思いますが…
逆に使いづらいだろう、これ。
全部設置する(ピンセットと爪切り以外)とこんな感じ。
かなり部屋っぽい感じにはなるので、商品としては良く出来てるとは思うんですけどね…
なんというか良くも悪くも中国っぽい製品だなぁ、と…
引き続いて台所のご紹介ですよ。
2.台所 昔の香港Ver.
こちらもど質素なパッケージです。
パカッと。
床と壁はこんな感じ。
右上の壁は裏表逆でした。
他の付属品としてシンクと…
これまた大量の小物が付属します。
壁と床を設置するとこんな感じ。
因みにこれも壁にビス止める用の穴が開いてるんですが肝心のビスが付属しません。
どうしろと。
入れ忘れたのか元から入ってねぇのかもうわからないよ。
壁にはこんな感じの穴が開いてる箇所があるんですが…
このようにピンやら蛇口やらをさしますよ。
こんな感じで食器をつるせます。
色々とツッコミどころが多い製品ではありますが、これは素直に良く出来てるなぁ、と思いました。
窓がついてない壁の穴には食器棚をつけます。
こういう後付けになってるのはいいよな、と思いますが…こいつが曲者なんだよなぁ…
非常に充実した小物類
付属の小物をフルに設置するとこんな感じになります。
食器を置いてる机はカントリーウッドガーデンのやつから持ってきましたよ。
1/12のカスタムリリィType-Aを置いてみた。
サイズ的にもかなりちょうどいいんですよね、これ。
食器から食材までより取り見取り。
壁につけた箸掛けの中にはお箸が4組入ってます。
2本が1組になってるので分けたりは出来ませんが小物としては結構珍しい。
他にも蓋が開く甕とか…
燃料になる一斗缶と醤油ポンプとか…
それっぽい甕、中華鍋、コンロまでついてきます。
多分これもいろんなところから持ってきてるんだと思いますが、ここまで充実した台所の背景セットというのは珍しいと思いますね。
だがこれで終わらないのが中華クオリティ!
落ちる!開かない!!届かない!!!食器棚
この食器棚ですが、取り付けるためのダボと穴の直径が全くあっていないため、ほっとくと落ちます。
更にかなり上の方にあるため、脚立でもない限り手が届きません。
まぁ落ちるのは軸太くすればいいですし(俺のはテープ巻いてます)、届かないのは舞台装置と割り切ればよい…と思うんですが。
扉が引っかかるためこれ以上開きません。
なのでこれ、食器棚としては事実上機能しないっす。
唯一の救いはガラスとかはまってないので食器入れる気になればいれられはする、というところですかね…
付属の小物をフルに使ってお料理シーンを撮ってみた。
まな板(シルバニア)、机(カントリーウッドガーデン)、ご飯(純喫茶ギロチン)は他の所から持ってきてますが、他のはこれについてる小物です。
地味にちゃんと持てる肉切り包丁って珍しいぞ。
商品としては結構まともに出来てはいるんですよねぇ、これ。
食器棚と価格(日本では13,200円で販売)というウィークポイントはあれど台所が欲しい人には割といいかも。
という訳でCOOL MOULDより、1/12スケールジオラマセット 部屋 昔の香港Ver.と台所 昔の香港Ver.のレビューでした。
小物が非常に充実していたりジオラマとしては広さもあるし安定感があったりと光る所は確かにありますが価格分の価値があるのか、と言われると結構微妙なところだな~と思いますね。
仕上げが全体的に雑なんだよなぁ…
箱絵しか中身を察するものがないのにそれがあてにならない、というのもマイナスですね。
ただ台所はこれ1個で料理するシーン撮影するには十分な位に小物が揃ってますし、箱絵に載ってるけど入ってないものはないので日常的なシーンを求めている人にはいいかもしれません。
価格的にも台所ならまぁアリかなぁ、って気がしますし…
ビスがないのはプラ棒なりなんなりで代用できますよ。
既に絶版品という事で国内で購入するのは難しいと思いますが、タオバオから買えるので気になる人はどうぞ。
見た感じ他にも面白そうなもの出してるメーカーさんではあるんで気にはなるのよねぇ。