初心者が3Dプリンターで1/12の武器作るまでの話。

2022年7月23日

予想以上に楽しい。

時間が出来たらやってみたいなー、と思っていたので先月末に3Dプリンター買って色々作ってみました。
1/12の小物類だと案外サクサク作れるので非常に楽しんでおりますよ。

割と勢いでやってるので忘備録もかねて記録に残しとこうかなぁ、と。
多分今月はこれ系の話が増えるんでないかしらね。

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0.そもそもの話

過去にディアゴスティーニのマイ3Dプリンター作ったりしましたし、興味自体はあったんです。

ただこの時って結局プリンター作って終わっちゃったんですよねぇ。

1.思った以上に精度が出なかった。
2.積層痕を消すのが非常に面倒だった。

この2点が主な理由なんですが使ってる素材のせいもあって積層痕を消すのが本気で面倒だったんですよねぇ…

そんなこともあったんで暫く興味なかったんですがちょっと前にラスバレのレギオンの人から最近の3Dプリンターは凄いし安い、と聞きまして。

じゃあ時間できたらやってみたいなー、と思ったらGW案外暇だったので今回買ってみた、という次第でございます。

余談ですがマイ3Dプリンターの監修だったボンサイラボ、去年倒産したんだそうですよ。
なので今から買うのはお勧めしない。

1.まずは本体買ってみた

私が今回買ったのがこいつ、ELEGOOのMar2。

何でこいつを選んだのかというと

1.スクレイパーや計量カップといった必要な小物が概ねついてくる
2.マニュアルが日本語
3.各種消耗品が手に入れやすい
4.ちょうどタイムセールやってた

というのが理由ですかね。

とりあえずこれ本体と水溶性レジン液に念のため手袋買えば即使える、というのがそれ魅力。

まぁ本来は違う3Dプリンター買うつもりだったんですけど、ちょうどGW休みに入っちゃって買えなかったんですよねぇ…

純正の水溶性レジン使って色々作ってみましたが結構使いやすいので今となっては間違いでもなかったかな、と思いますけども。

尚ELEGOO純正水溶性レジンですが、匂いはそこまで気になりませんでした。この後設定一発で印刷できましたし、割といい感じなんじゃないでしょうか。

ただちょっと反りやすいかも。

2.モデリングソフトとしてはFusion360をチョイス

3Dプリンターはモデリングしたものを出す、という機械なので何はともあれモデリングできないとどうしようもありません。

んで、このモデリング用のソフトって結構色々あるんですが私はFusion360を選んでみました。
その理由としましては…

1.個人利用であれば無料
2.CADもポリゴンモデリングもスカルプトも一通りできてかつCAD機能が強くとっつきやすい
3.ちょうどいい本があった

Fusion360ですが個人使用であれば(この記事書いた時点では)ずっと無料で使えます。

ぱっと見1年しか使えないように見えるんですが、無料期間の更新ができるので実質無料でずっと使えるんですよね、これ。

2.は以前モデリングソフトいじった時に個人的にCADで作るのが一番楽だったので。スカルプトはフィギュアとか作るのには向いてると思いますが、今回もっとも作りたいものは武器なのでCAD機能強い方がいいだろう、と思ったわけです。

まぁ最大の理由は…

Fusion360をメガミデバイスの装備を作りながら覚える本(完成版)

これを発見したからだったりしますが。

1/12サイズの装備品を作ろう、という事であればこいつで恐らく大体何とかなる、といっても過言ではないほどにいい本です、これ。

しかも無料でも入手できますし。
いいのかしら。

ただ使ってるFusion360のバージョンが少し前のものなので、近所で見つけたこいつと合わせて読みました。

これはこれで使えますが、スカルプトとかの話になるチャプター7以降は指示通りに作ってもできなかったりしたのでスカルプトとかやりたいなら他の本の方が良いかも。

そもそも例題が普通のものなので燃えないしねぇ。

3.作ってみるとこんな感じ

とりあえず作りやすそう、という事で西洋剣作ってみました。

軸の直径間違えて整形中に折れたんでプラ棒使ってますが。

昔のFDM方式しか知らない身としてはそもそも1発で出た、って事が一番驚きでしたねぇ。

3Dプリンターって最初にZ=0の設定しなくちゃいけないんですが、これが結構面倒なんですよ…
Mar2は

ビルドプラットフォーム(上についてる黒いやつ)を本体にねじ止めして固定→左右のネジを緩める→下にコピー用紙しいて→ディスプレイから設定ボタンを押す→プラットフォームが下におり切ったらネジ締める→ちょうどいい感じになるまで0.1mmづつ上げる(大体1回押すくらい)→10mm上げるボタンを10回押す

という感じで設定できます。

詳しくは説明書参照。

最後の10mmのボタン連続で押すのが面倒といえば面倒ですが昔に比べりゃえらい楽ですよ、ええ。

個人的にはコピー用紙の厚さとFEPフィルムの厚さって違うから、本来はFEPフィルムしいてやった方がいいんでない、と思いますがまぁコピー用紙でも使えるので。

思った以上に精度も良くてびっくりですねぇ。

またレジンであることから切削性もよく、加工もしやすいのが素敵です。

因みにFusion360からMars2で印刷する手順としては

3Dモデリングのボディ右クリックしてSTL形式で保存→バイナリ形式、リファインメントは高いを設定→Mars2のスライサーChitu BoxでSTLファイルを開く→サポートつけてスライスクリックしてできたファイルをMars2付属のUSBに保存、そいつをプリンターにさしてファイル選んで右矢印ボタン

という流れで印刷できますよ。

なおChitu Boxは恐らくMars2付属のUSBからは最新版がインストールできず、プロファイルにMars2がないので、Chitu Boxの公式サイトから最新版インストールして使いましょう。

モデリング歴2日目で作ってみた1/12用竹槍。

円柱作る→先端に勾配つける→節の部分をモデリング(円を回転で作るとか円柱作るとかトーラス使うとか色々してからパターンで適当に複製)→中をシェルで空洞に

というド素人でも冗談抜きで5分くらいでできるお手軽武器です。

さっさと作りたかったので真横にして印刷したんですが90mmの長さでも5mm軸位なら案外反らずに印刷できるみたいですね。

ただ先端が欠ける…

何でか先端が欠けてるんですがサポート材をソフトで自動につくものの他に各頂点にも配置することで解消出来ました。

最初は斜めに印刷しようとするとできなかったんですが、これもソフトのデフォルト設定でサポートつけると頂点につかない、という事が原因なんでないかなー、と思いましたよ。

問題も解消されたしでかいの作ってみよう、という事で作ってみた第一世代の大剣型CHARM、オーガバスター。

こういうのが作りたかったんですよぉ!

身の丈ほどもある剣とか燃えますよね、ええ。

因みにこいつ、刀身だけで10センチ超えるくらいありますが、角度25度位だと50分くらいで印刷できるのに対して90度(ようは地面から垂直に印刷)で作ると4時間超えます

光造形プリンターは印刷面積よりも高さの高低の方が印刷時間においてのインパクトがでかいんですねぇ。

真横に印刷すると上の部分に積層痕がもろに残り、下の部分はサポート材のせいで造型がだるくなる、という問題もありますけども。

斜めに印刷すれば改善はされますが、最悪整形の時に直せばいいんじゃね、とも思いますかね。
レジンだからまだ楽ですし。

ただ横にして印刷すると盛大に反ります。

最初にプリントしたらこんな感じになっちゃったのでモデリングで厚さを修正、更に刃先を下に向けて斜めに印刷したところほとんど反りませんでした。

どうもどう印刷するか、というのも結構重要みたいですね、光造形3Dプリンター。

今度は小さいもの作ってみようぜ、という事で作ってみた第二世代型CHARMハニービー。

刃先がパカッと開いて銃口が出てくる、という素敵武器。

だが名前の由来の通り一発撃つと壊れる、という設定。

先端部分はこんな感じ。

基本的にさっさと作ろう、という事を優先してるので表面処理とかかなり適当にやってますが結構積層痕目立ちますねぇ。

またモデリング上は銃口が開口してあるんですが、その部分はつぶれちゃってますね。

FDM方式に比べればかなり精度はいいですが細かいディティールは割とつぶれやすいのかも、と思いました。

刃の根元部分に銃身隠してる都合上、中空洞になってるんですが案外印刷できてますね。
また可動部の軸穴は3mmジャストにしてたんですがクリアランス多めにとって3.1~3.2mmでモデリングした方がいいかもな、と思いました。

ここら辺の塩梅は今後突き詰めていきたいところです。

とりあえずこんな所でしょうか。

まだ本体買ってから4日しかたってないので色々躓くところはありますが、なんだかんだで自作武器作れてるんで楽しいですわ、マジで。

1/12スケールの武器であれば印刷時間も割と短く、トライ&エラーもやりやすいのがいいですねぇ。

なんとなく買ったものでしたがこれは暫くやってるかもしれないなぁ。

使ってるプリンターとレジンのAmazonへのリンクはこちら。

思った以上に使いやすい。

教本としたのがこちら。

Fusion360をメガミデバイスの装備を作りながら覚える本(完成版)

これを理解するために買った、という方が正しいですが。
本当にいい本だわ、これ。

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